薬膳で整える、水のめぐりと巡るからだ
「朝起きたら顔が腫れぼったい」
「夕方になると足がパンパン」
「手足が冷えて、指輪がきつい」…
そんな“むくみ”の悩み、ありませんか?
薬膳では、むくみは体の中の「水(すい)」が滞っているサインと考えます。
特に、湿度の高い季節や、冷たい飲食物の摂りすぎ、運動不足によって
体の“水の巡り”が乱れることで、むくみやすくなるのです。
むくみの薬膳的な原因とは?
薬膳では、むくみは以下のような状態から起こると考えます:
1. 「脾(ひ)」の弱り
→ 胃腸の働きが落ちると、水分を適切に運べなくなり、体内に余分な水がたまります。
2. 「腎(じん)」の弱り
→ 排水機能(利尿)に関係する臓器。加齢・過労・冷えで腎の力が落ち、むくみが慢性化しやすくなります。
3. 「気(き)」の不足・滞り
→ 巡りのエネルギーが不足すると、全体の水の循環も鈍くなります。疲れやストレスも大きな要因。
むくみをスッキリ整える!おすすめ薬膳食材
【利水・排水】
余分な水分を外に出す働きのある食材たち:
- はと麦:余分な水分を排出+肌トラブルの改善にも
- 小豆(煮汁も◎):利尿作用&腎のケアに
- とうもろこし(芯もお茶に):脾と腎を助ける利水食材
- 冬瓜(とうがん):体を冷やさずに湿をさばく夏の味方
【脾を補う】
水を“運ぶ力”をつけるために:
- 山芋:消化吸収を助け、気も補う万能素材
- もち米+白米:脾にやさしく、エネルギー源に
- カボチャ:甘味で胃腸を温め、むくみ予防に
【気を巡らせる香味野菜】
めぐりを整えて“溜めない”体へ:
- 生姜:巡りと温めを同時に
- 紫蘇(しそ):気を巡らせ、消化力もアップ
- みょうが・レモン・陳皮(乾燥みかんの皮):香りで気を動かす
食べ方のポイント
- 冷たい食べ物・飲み物は控えめに
- 生野菜よりも温野菜で内臓にやさしく
- 利水食材は「煮る・蒸す・スープ」で吸収を助ける
- 利尿作用のあるお茶(はと麦茶・とうもろこしのひげ茶)もおすすめ!
日常でできるむくみ対策
- 朝の白湯習慣で巡りを起こす
- 足首・ふくらはぎのストレッチやマッサージ
- 湯船につかって内側から巡らせる
- むくみやすい時間帯に利尿効果のある飲み物(夕方~夜は控えめに)
- 寝具や服の締め付けに注意し、心地よい循環を保つ
ひとことメモ:
むくみは「疲れたよ」「冷えてるよ」「流れてないよ」という
体の声でもあります。
無理なく取り入れられる薬膳食材を使って、内側から水のめぐりを整えることで、
重だるさや不快感からスーッと解放されるかもしれません。
まとめ
薬膳でのむくみ対策は「ためこまない体」づくり。
脾・腎・気の働きを意識して、
日々の食事と生活習慣を少しずつ整えていくことで、
むくみ知らずの軽やかな毎日が待っています。
湿気の多い季節も、心と体をスッとととのえて過ごしましょう✨
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